先日受けたパーソナルトレーニングでのご相談です。
「私は骨盤が歪みまくっているので、何とか直したい。」
とおっしゃるのは、30代前半の女性の方。
「お医者さんに言われたのですか?何かご病気か痛みでもあるのですか?」
と聞くと、そうではないと言うのです。
骨盤が歪みまくる…どうしてそう言われるのか伺いましたら、
日ごろのお仕事の疲れをとるために行った整体で「足の長さが違っている」「骨盤が開いている」などと言われたために、不安を大きくしているようでした。
人体生理学を学ばれていない一般の方が、自分の体のことをいろいろ言われたら、不安を大きくする方も一定数いらっしゃると思います。
気にしない方も一定数いらっしゃるでしょう。これは性格とか思考の癖の問題になりますが。
骨盤が全く歪んでいない人は成人では少ない
何故なら、日常生活の様々な要因で体は歪むからです。
しかし、歪んでも運動したり、ストレッチを日ごろからしていると自然と歪みは矯正されます。それが自然の摂理です。
ところが、自然と矯正されない歪みが蓄積して、筋肉に痛みが出ると、なかなか自然には矯正されにくくなります。そして鏡で見たり、他人が見て「歪んでる」と分かりやすい状態になってきます。
ここで、きちんと体をリセット(痛みを取り、筋バランスを整える)しておかないと、いくつもの歪みが重なってなかなか治らない痛み(慢性腰痛など)や、関節疾患など(ヘルニアなど)に発展してしまいます。
しかし、
この女性のお客様は、特にこれといった痛みが無いわけです。言われた事で心配しているのですね。
そこで、まずは大前提のお話をさせていただきました。
- 人は利き手、利き足があるため、誰でもどうしても体が歪んでしまうという事。
- お仕事や家の配置など、日常決まった動作をしている事でも、気が付かずに歪んでいくという事。
- 女性の骨盤は自律神経の働きによって生理周期、昼夜などで開いたり閉じたりしている事。
- 少しくらい歪んでいても心配する必要が無い事などです。
心配が強すぎてストレスを感じる方が自律神経のバランスを崩して、よっぽど筋肉をキュッと固めてしまいますから、結果歪みが固定化しやすくなるんです。
自分の状態に気づく事が第一歩
次に、お客様の姿勢や、左右差などを確認しながら、生活習慣の状況もお聞きし、家庭の中やお仕事で決まった姿勢を長時間とっていないか…などを確認。
お客様が気が付いていなかった「右足重心」や「骨盤の動き」に、大変驚かれていました。
ご自分の動きの癖や、体の状態に気づくことで、日常生活において「気を付けよう」と意識することが大切なのです。
運動して関節を滑らかに
もう一つ大切なことは、やはり運動です。
「少しくらいの歪みはあって当然」とは言っても、それを放置していると、歪みが大きくなり、2つ3つと歪みが重なって治りにくい痛みが出てきます。
日ごろの生活ではどうしても、体の動きはワンパターン化してしまい、もっといろいろな動きができるはずの関節がサビついていきます。
毎日数分体操するとか、最低限週1回は全身運動をしていくと、歪みもリセットされて、腰痛や膝痛の予防になるでしょう。
今回のお客様には骨盤周りのバランスチェック法と、ストレッチ法、活動が弱くなっている骨盤周りの筋トレを行い、骨盤をニュートラルに導けるようにしました。
これらの方法を使って自宅で、ご自身で日常的に対処できるようになっていくといいですね。